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絵本、児童書、人文書籍、小説について

【絵本】「あめだま」ペク・ヒナ作 長谷川義史訳 粘土人形が紡ぎだす抒情的な物語

あめだま

タイトル: あめだま
作:    ペク・ヒナ
訳:    長谷川義史 
出版社:  ブロンズ新社
出版年:  2018年
文の量:  ページごとに5~10行程度
ページ数: 全40ページ
こんな子にオススメ!
 筋のあるお話が楽しめるようになってきた子 
 工作好きな子
 

手作りの粘土人形達によって表現される少年の世界の広がり

ペク・ヒナさんの絵本は、コマ送りアニメに出てくるような粘土人形達が登場します。

人形たちは表情がどんどん変化してゆき、細かな背景の作りこみと合わせて独特の世界を作り出しています。

あめだまによって1人の少年は身近なモノ、人の心から漏れる声を聞きます。

彼は周りの存在に後押しされるように自分の世界を少しずつ広げていくのです。

 

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【絵本】「こんやはなんのぎょうれつ?」オームラトモコ作 ページと共に進むおばけ行列のゴールは?

こんやは  なんのぎょうれつ? (絵本・いつでもいっしょ)

タイトル: こんやはなんのぎょうれつ?
作:    オームラトモコ
出版社:  ポプラ社
出版年:  2012年
文の量:  ページごとに5行程度
ページ数: 全36ページ
こんな子にオススメ!
 おばけ、妖怪が好きな子
 順番を数えるのが好きな子
 探し絵が好きな子 
 

行列の先には何がある? 図鑑としても楽しめるおばけ行列

オームラトモコさんによる「行列シリーズ」は、現在こちらを含めて5冊出ている人気シリーズです。

この本では、おばけたちの夜の大行列が子供の好奇心をかきたてます。

おばけ行列は一体何のためなのか?

行列の終点を求めて子供はどんどんページをめくっていきます。

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【推理小説】「亜愛一郎の狼狽」泡坂妻夫作 カッコいいのに中身は残念な主人公による巻き込まれ型ミステリー

亜愛一郎の狼狽 (創元推理文庫)

タイトル:亜愛一郎の狼狽
作者:  泡坂妻夫
出版社: 東京創元社
出版年: 1994年
こんな人にオススメ!
 カラッとした推理小説を読みたい人
 魅力的なキャラクター小説を読みたい人
 

何も考えずに亜愛一郎のふるまいを楽しめばよい短編推理小説

短編8編が入ったこの小説は、結末まで読んで犯人が分かって「ほほーんそっかあ」と本を閉じても、何となくまた読み返したくなります。

その理由は、主人公の不思議な魅力と作品全体の乾いた空気にあります。

亜愛一郎が主人公の作品は、この1作目から「亜愛一郎の転倒」「亜愛一郎の逃亡」へと続き全3作出ています。

 

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【絵本】「わらべうたであそびましょ!」さいとうしのぶ編・絵 親子でわらべうたの世界へダイブ!

わらべうたであそびましょ!

タイトル: わらべうたであそびましょ!
編・絵:  さいとうしの
出版社:  のら書店
出版年:  2013年
文の量:  見開き2ページごとに5行程度
ページ数: 全24ページ

こんな子にオススメ!
 わらべうた、歌が好きな子
 誰かと一緒に遊ぶのが好きな子
 

「あーそびましょ!」から気軽に始められるわらべうたの入門絵本

全7曲のわらべうたを、さいとうしのぶさんによる可愛い絵と共に紹介した絵本です。

子供とわらべうたをやってみたいけれど、どんな風に始めればいいのか分からないという方にぴったりです。
 
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【絵本】「どんぶらどんぶら七福神」 みきつきみ文 柳原良平画 リズミカルな調子と笑顔が福を連れてくる

どんぶらどんぶら七福神

タイトル:どんぶらどんぶら七福神
文:   みきつきみ
画:   柳原良平
出版社: こぐま社
出版年: 2011年
文の量: 見開き2ページごとに5行程度
ページ数:全23ページ

こんな子にオススメ!
 3、4歳の繰り返し言葉の面白さに目覚めた子
 おじさん、おじいさんに興味がある子

 

リズミカルな言葉で七福神をユーモラスに紹介

 言葉遊びにあふれた文によって、七福神を紹介する絵本です。

柳原良平さんの描くキュートな七福神が、みきつきみさんによるリズミカルな紹介文と共に登場します。

 七福神に初めて親しむにはもってこいの絵本です。

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【絵本】「でんしゃにのったよ」岡本雄司作 何度見ても飽きない電車旅絵本

 

タイトル:でんしゃにのったよ
作者:  岡本雄司
出版社: 福音館書店
出版年: 2009年
文の量: ページごとに0~4行程度
ページ数:全32ページ

こんな子にオススメ!
 2~3歳の電車にはまっている子
 細かい観察が好きな子

 

 

電車のたたずまいが美しい電車絵本の名作

電車ブームが来た2歳の息子が、とにかくはまりました。

岡本雄司さんはこちらが初の絵本ですが、以前から木版画での電車作品を制作されていて、その電車愛がしっかり伝わってきます。

木版画のかすれや質感で、登場する全ての電車が魅力的に描かれています。

 

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【絵本】「なつのおとずれ」かがくいひろし作・絵 夏まっさかりがやってくる!

タイトル:なつのおとずれ
作者:  かがくいひろし
出版社: PHP研究所
出版年: 2008年
文の量: ページごとに0~3行
ページ数:全32ページ

こんな子にオススメ!
 キャラクター達がわちゃわちゃしているのが好きな子
 テンポの良い絵本が好きな子


あーもう夏が来ちゃう、来ちゃう、ハイ来ちゃった!のワクワク感を、楽しい「ながし〇〇ー!」で表現

 

かがくいひろしさんは「だるまさん」シリーズが有名ですが、娘が一番はまったのはこちらの絵本でした。

夏が来るよー!というワクワク感がテンポ良く描かれています。

 

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