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【絵本】「なつのおとずれ」かがくいひろし作・絵 夏まっさかりがやってくる!

タイトル:なつのおとずれ
作者:  かがくいひろし
出版社: PHP研究所
出版年: 2008年
文の量: ページごとに0~3行
ページ数:全32ページ

こんな子にオススメ!
 キャラクター達がわちゃわちゃしているのが好きな子
 テンポの良い絵本が好きな子


あーもう夏が来ちゃう、来ちゃう、ハイ来ちゃった!のワクワク感を、楽しい「ながし〇〇ー!」で表現

 

かがくいひろしさんは「だるまさん」シリーズが有名ですが、娘が一番はまったのはこちらの絵本でした。

夏が来るよー!というワクワク感がテンポ良く描かれています。

 

 

あらすじ

つゆあけの天気予報を見て、「そろそろしらせますか」と言っている後姿の太陽さん。

「よんでる?」と呼応したのはすいか、かぶとむし、ひまわり、ソフトクリームなどの夏に欠かせない存在たち。

彼らは「よーい、どーん!」でがぜんやる気になって走り出します。

「わっせ わっせ わっせ わっせ」

そしてたどり着いたのは夏行きの特大流し台!

それぞれ「ながしそふとー」「ながしすいかー」「ながしひまわりー」と叫びながら真夏の青空へダイブ!

 いよいよ暑い暑い夏が始まるのでした。

 

子の反応

娘(3歳)は、色々なキャラクターがひしめき合っているのが大好きなので、夏の主役たちがわんさか出てくるこの絵本がツボだったようです。

特に、彼らが流し台に一列に並んで「ながしうきわー」「ながしすいかー」などと叫びながら一気に流れ降りていくページでは、1つ1つのキャラクターを指さしながら全ての「ながし〇〇ー」を自分で言わないと気がすまない様子でした。

また、最後に夏の主役たちが夏に溶け込んでいるのが「しゃかしゃか」や「ぱたぱた」などのオノマトペと共に描かれているのですが、その音も指さしと共に言っていました。

 

おすすめポイント

かがくいさん独特のタッチで描かれた夏の主役たちと、中だるみのないテンポの良さです。

 

かがくいさんの絵本では、どんな物にもあの独特の目がつくと、かがくいワールドの住人になります。

今回「夏の主役」という共通点から集められたキャラクターは、せんぷうき、ソフトクリーム、かぶとむし、かきごおり、きんぎょばちときんぎょ、蚊取り線香など生き物も無機物も関係なし!

きんぎょばちの「きんぎょばちかさん」なんて、中には金魚も入ってるし外の金魚鉢にも足が生えてるし、どうなっているの?と一瞬混乱します。

でもでも、きっちりかがくいさんの可愛いキャラクターになってます。

 

さらに、夏の主役たちが「よーい、どーん」で「わっせ、わっせ、わっせ」と走り出してからのスピード感、どんどん盛り上がっていく所は読み聞かせていても非常に楽しい所です。

途中で「ついってっていい?」とさらに新しい仲間がくわわるのですが、「いっしょにいきましょう」「うんせうんせ」「うんしょうんしょ」とスピード感は増すばかり。 

太陽さんの口から夏真っ盛りに飛び込む彼らの姿にこちらもワクワクしてしまいます。 

 

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